暗黒の木曜日(1929年10月24日)
1929年10月24日、ニューヨーク証券取引所で株価が急落し始めました。
この日は「暗黒の木曜日」(Black Thursday)と呼ばれています。
取引開始直後から株価は下落し、午前中だけで約1,100万株が取引されました。
パニックを抑えるため、ニューヨークの主要銀行の代表者たちが緊急会議を開き、
約2,000万ドルの資金を投入して市場を支える決定をしました。
この介入により、一時的に市場は安定しましたが、投資家の不安は完全には
払拭されませんでした。
暗黒の火曜日(1929年10月29日)
10月29日、さらに大規模な暴落が発生しました。この「暗黒の火曜日」(Black Tuesday)には、
約1,600万株が取引され、ダウ平均は30ポイント以上(約12%)下落しました。
取引所の床は紙くずで埋め尽くされ、株価表示板は取引についていけないほどでした。
多くの投資家が証拠金の追加を求められ(マージン・コール)、それに応じられない場合は
強制的に株式が売却されました。これがさらなる株価下落を招き、
悪循環が生まれました。
継続的な下落
株価の下落は10月の暴落で終わりませんでした。1929年11月13日までに
ダウ平均は約48%下落し、その後も下落は続きました。1932年7月8日には
ダウ平均は41.22ドルまで下落し、1929年9月のピーク時から約89%の
価値を失いました。株式市場がピーク時の水準を回復するのは、
実に25年後の1954年のことでした。
株価暴落の数字
- 1929年9月3日:ダウ平均 381.17ドル(史上最高値)
- 1929年10月24日:「暗黒の木曜日」、約1,100万株が取引
- 1929年10月29日:「暗黒の火曜日」、ダウ平均 230.07ドル(一日で約12%下落)
- 1929年11月13日:ダウ平均 198.69ドル(最高値から約48%下落)
- 1932年7月8日:ダウ平均 41.22ドル(最高値から約89%下落)