1. リポジトリとは?(概要と基本的な仕組み)

GitHubで何かを始める際、まず必要になるのがリポジトリ(Repository)です。リポジトリとは一言で言えば「プロジェクトフォルダ」のようなものです。
特定のプロジェクトに関連するファイルやフォルダ、そしてそれらの変更履歴(コミット履歴)をまとめて管理する入れ物がリポジトリです。

プロジェクト単位の管理

例えば、社内報プロジェクトの文章を管理したいなら「社内報」という名前のリポジトリを作成し、その中に記事の原稿ファイルや画像ファイルを入れる、といった具合です。あるいは「営業チーム共有資料」というリポジトリを作れば、その中に提案書や契約書ひな形など営業関連のドキュメント一式を保存できます。

整理しやすい構造

リポジトリはプロジェクトや用途ごとに作成すると整理しやすく、誰にどのリポジトリへのアクセス権を与えるかで情報閲覧の範囲もコントロールできます。

リポジトリの種類

公開リポジトリ(Public)

インターネット上に公開され誰でも閲覧可能です。ただし、編集権限は与えない限り他人は編集できません。オープンソースプロジェクトや公開資料などに適しています。

非公開リポジトリ(Private)

メンバーに招待したユーザーしか中身を見ることができません。社内資料など外部秘の情報は必ずプライベート(非公開)リポジトリにしましょう。本章ではプライベートリポジトリを前提に進めます。

ポイント

リポジトリは「履歴付きの共有フォルダ」と考えるとイメージしやすいでしょう。通常のクラウドストレージとの大きな違いは、ファイルの変更履歴が自動的に記録される点です。誰がいつどのように変更したかが常に追跡できます。

変更履歴の管理

ファイルがいつ、誰によって、どのように変更されたかを追跡します。

コラボレーション

複数人でファイルを共有・編集できる環境を提供します。

バージョン管理

過去の状態に戻したり、異なるバージョンを比較したりできます。

アクセス制御

誰にどの権限を与えるかを細かく設定できます。

注意点

リポジトリは基本的に「テキストファイル」の管理に最適化されています。Word文書やExcelファイルなどのバイナリファイルも保存できますが、内部の変更差分までは追跡できません。変更履歴を細かく残したい場合は、テキスト形式(MarkdownやCSVなど)での保存を検討してください。