5. アカウント作成時のよくある質問(FAQ)

Q1: アカウントは個人用と仕事用で分けるべき?

基本的にGitHubアカウントは一人一つで問題ありません。
業務で使うリポジトリも個人アカウントで作成し、必要に応じて同僚を招待すれば共同作業できます(第4章参照)。
会社ポリシーで分離を求められない限り、個人=仕事兼用で構いません。

ただし、転職などでリポジトリの所属移管が必要な場合は、その時に組織アカウントに移すなどの対応が可能です。

Q2: プライベートリポジトリに社内文書を置いて本当に安全?

プライベートリポジトリは基本的に招待したメンバー以外アクセスできないため、安全と言えます。
GitHubは大手企業も利用する信頼性の高いクラウドサービスです。

セキュリティ対策のポイント

社外秘情報をクラウドに置くことに不安がある場合は、以下の運用で補完しましょう:

  • 権限管理を厳密に行う
  • 定期的にアクセスログを確認する
  • 2FAの有効化など前節のセキュリティ対策は必須
注意点

過去に一部企業で社内システムのコードがGitHubに流出した事例も報告されています。
これは管理が甘かったケースですが、自社情報を守る意識は常に持ちましょう。

Q3: GitとGitHubの違いがよくわかりません。

簡単に言うと、GitはローカルPC上でバージョン管理を行うソフトウェアで、
GitHubはそのGitリポジトリをインターネット上で共有・保存するサービスです。

Git
  • バージョン管理システム自体
  • ローカルPC上で動作
  • 主にコマンドラインで操作
  • オープンソースソフトウェア
GitHub
  • Gitリポジトリのホスティングサービス
  • Web上でアクセス
  • グラフィカルなインターフェース
  • Microsoft社が運営する商用サービス

GitはGitHubが無くても使えますが、GitHubはGitの機能に加えてWeb上でのコラボ機能(IssueやPRなど)を提供しています。
本サイトではコマンドラインでGitを操作する代わりに、GitHubのWeb画面を通じてGitの機能を使っていくイメージです。

裏側で何が起きているか深追いする必要はありませんが、「GitHub上で保存ボタンを押す=Gitのコミットとプッシュが行われた」
といった具合に、GitHubの操作はGitの機能と連動しているのだと理解すると良いでしょう。

Q4: 登録したメールアドレスは公開されますか?

デフォルトではメールアドレスは他ユーザーに公開されません。
Gitのコミットにはメールアドレス情報が含まれますが、GitHubはプライバシー保護のために自動で
「username@users.noreply.github.com」という代理のメールアドレスを使う設定になっています。

必要であれば設定で実メールアドレスを公開することもできますが、通常は匿名のままで問題ありません。

Q5: その他、困ったことがあれば?

GitHubのヘルプドキュメントは充実しており、日本語でも提供されています。
画面右上の「?」マーク(ヘルプ)から検索したり、公式ドキュメントサイト(docs.github.com/ja)で調べたりできます。

また日本人ユーザーも多いため、Qiitaやブログで「GitHub 使い方」を検索すると初心者向け解説がたくさん見つかります。
分からないことが出てきたら本サイトと併せてこうした情報源も活用しましょう。

演習課題

GitHubアカウントを作成し、2要素認証を有効化してみましょう(可能ならばここで実際に登録を済ませてください)。
プロフィール情報も編集し、自己紹介文に「GitHub初心者です」など一言入れてみてください。

設定後、自分のプロフィールページ(https://github.com/あなたのユーザ名)を開き、
情報が反映されていることを確認しましょう。