1. Issuesとは?基本的な使い方

GitHubのIssues(イシュー)は、簡単に言うと「やることリスト」や「議題」を管理するためのチケットです。もともとはソフトウェア開発でバグ報告や機能要望を管理する用途で使われていますが、ビジネス業務でもタスク管理やディスカッションツールとして活用できます。

Issueを使うと、メールや口頭では流れてしまいがちな話題も1トピック=1Issueとして記録に残せます。たとえば「〇〇の書類を更新する」「△△イベントの準備事項を確認する」といった作業依頼や相談事項をIssueとして登録し、誰が担当か、いつまでか、議論の経過はどうか、といった情報をそのIssueスレッドで一元管理できます。

Issuesの特徴

Issuesは単なるタスク管理ツールではなく、チーム全体の情報共有ハブとして機能します。記録が残り、検索可能で、かつ関連するコード変更と紐づけられるという特徴があります。

基本的なIssueの使い方

Issueの作成

リポジトリの「Issues」タブに移動し、「New issue」ボタンをクリックします。タイトル(件名)とコメント欄が出てくるので、それぞれ入力して「Submit new issue」で登録します。

【画像: Issueの作成画面のスクリーンショット】

タイトルは要約、コメント欄には詳細な説明や背景を書くと良いでしょう。Markdownが使えるので、箇条書きリストやチェックボックス- [ ]も書けます。シンプルに短文だけのIssueもOKです。

担当者の割り当て

IssueにはAssignee(担当者)を設定できます。Issue作成後、右側の「Assignees」欄から担当にしたいユーザーを選択します。

【画像: 担当者の割り当て操作のスクリーンショット】

これにより、その人に通知が飛び、自分の「Assigned to you」リストにも載るのでタスクの抜け漏れ防止になります。

ラベル付け

Issueには自由にラベル(タグ)を付けて分類できます。デフォルトで "bug", "enhancement" など開発向けのラベルがありますが、業務用に「資料」「会議」「アイデア」「優先度高」などカスタムラベルを作って使うと便利です。

【画像: ラベル設定画面のスクリーンショット】

ラベルはIssue一覧でフィルタしたり、視覚的に種類を識別したりするのに役立ちます。

コメントによるディスカッション

Issueの醍醐味は、その場で関連メンバーと議論ができることです。Issue詳細ページの下部にコメント欄があり、そこで追加情報を共有したり質問に答えたりできます。

ここでも@メンションで特定の人に発言を促すことができます。すべてのやり取りは記録され、後で第三者が読んでも経緯がわかります。これにより、口頭やチャットで消えてしまう情報も残るのがメリットです。

状態管理(Open/Closed)

Issueは未解決の間はOpen(開)状態で、解決したらClosed(閉じ)状態にします。具体的には「Issueが完了した」あるいは「問題が解決した」タイミングで、「Close issue」ボタンを押してクローズします。

【画像: Issueをクローズする操作のスクリーンショット】

クローズされたIssueは一覧から消えますが、検索すれば見つかるし再オープンも可能です。タスク管理として使う場合は、クローズ=完了を意味します。

Issuesの運用ポイント

Issueはチームによって運用方法が様々です。重要なのは、「やること・話すことはIssueに書く」という習慣を付けることです。最初は抵抗があるかもしれませんが、一度慣れるとメールでの議論より格段に整理され、あとから参照しやすいことに気づくでしょう。

Issuesとメールの違い

Issuesとメールの主な違いは、構造化された情報管理ができるかどうかです。メールは時系列で埋もれていきますが、Issuesは状態・ラベル・担当者などで整理でき、リンクで参照できるため、関連情報が散らばりにくいという利点があります。